今回本場奄美大島紬とアートのコラボレーションを実現することで新たな可能性(新商品の開発等)を探るとともに、後継者となりえる方の関心を獲得する機会としたいと考えプロジェクトを立ち上げることになりました。

このプロジェクトを立ち上げるにあたって、そもそもArt(アート)って気軽に使うことがあるけど、小学校から学んできた美術や大学ぐらいから耳にするようになった芸術、そしてデザインと何が違うんだろうと立ち止まりました。

企画屋川口なりに色々調べてみました。

そもそも、芸術や美術という言葉は明治維新以降海外から来たアートに対して作られた言葉だそうです。この時代海外に対して交渉及び対抗するために色々な言葉が作られた一つです。

で、芸術と美術という言葉はどんな違いで作られたのかということになります。実は芸術も美術も英語に訳すと、Art(アート)になります。

海外では、このような分けがないんですね。

では日本ではなぜ芸術と美術という言葉が存在しているかというと、実は

美術は芸術のなかの一部であり、芸術は大きく
 ・美術(造形芸術)
 ・文芸(言語芸術)
 ・音楽(音響芸術)
 ・演劇・映画(総合芸術)
 ・デザイン(応用芸術)
のカテゴリに分けられるそうです。


この芸術のカテゴリの中にある美術とは、絵画や彫刻、生花や陶芸、写真、建築など、視覚によって捉えられる目的として表現された視覚・造形芸術をいうそうです。

芸術のなかに美術があって、芸術はArt(アート)になるんだと理解したいところですが、
どうも私達が日常使う芸術とカタカナのアートの感覚が違う気がします。
これも日本人ならではの感覚のようです。

感覚的に芸術というと特別な技能を駆使して緻密に語られ難しい評論が飛び交う作品のようなイメージで、アートといえば日常的にチョークアートやスプレーアートなど身近に感じます。私たち日本人はそんな感覚でいますが、世界ではArt(アート)という言葉でくくられてしまいます。
芸術という固くハードルの高そうな言葉を身近にするために、展示会やイベントにおいてカタカナのアートという言葉を使用されるようになったという話があります。これがたまに聞くことがあるかとおもいますが、現代アートとかいう言葉もそうでないかなと思います。

このような話を進めていくと、自身が広告や商品のデザインもすることもあり
アートとデザインの違いは?
という疑問も解決したいところです。

先にも書きましたが、デザインは芸術の一部です。
芸術家はアーティスト、デザインはデザイナーということで分けられて呼ばれますが、同じ芸術の一部です。

では、何が違うかというと

デザインは応用芸術です。



応用芸術とは、美しさを根源にもつ計画的行為の全般を指すものとされています。解釈が難しいです。応用芸術は各分野で異なった意味を持つそうです。
最近デザインでよくいわれるのが、課題・問題解決したものと言われます。

デザインは相手に対して理解、行動を促すよう他者を中心に制作されます。
それに対してアートは、自己実現であったりと自己を中心に制作されます。

ここが大きなポイントではないでしょうか。

このように海外で使われるArt(アート)は芸術ということで美術もカタカナのアート、デザインも含まれることがわかりました。

アート、芸術の意味として

表現者(アーティスト)が表現物(アート作品)をつかって、鑑賞者と相互に作用することで精神的・感覚的な変動を得ようとする活動すること。

です。表現者だけでなく、鑑賞者がいることで芸術が成り立つということ。今回のプロジェクトは英字のArt(アート)で幅広く、そして多くの方に作用するようなプロジェクトになればと思います。

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