消費者はテレワークの浸透により、通勤に何時間もかけていたことでの時間の無駄や、家に長くいることで、スペースを確保しようとしたり、散らかっているモノを片付けることで無駄なモノを購入していたことに気づきました。

時間のゆとりができたことにより無駄な消費に気づき、今まで衝動的に購入していたり、忙しさのあまりご褒美消費などをしていたことが無駄と感じるようになり、「応援消費」「エシカル消費」などという行動が際立ってきました。

「応援消費」は、クラウドファンディングによる人や地球環境に役に立つ消費行動について言われます。

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「エシカル消費」は、環境や人権に対して十分に配慮された商品やサービスを選択して買い求める消費行動についてよばれます。

消費者の購入行動が「応援消費」「エシカル消費」により、企業は何回も購入してくれる常連や応援してくれるファンの存在が重要になっています。

常連や応援してくれるファンを構築する仕組みをつくることを、ファンマーケティングといいます。

 

ファンマーケティングを行うための企画書の書き方

企画屋かざあなでは、ファンマーケティングのコンセプトワーク等のお手伝いをしています。

ファンマーケティングは商品の売買で対話していた今までのマーケティングから、コミュニケーションを必要とする仕組みです。

単純にリピートしてくれる方を増やすために、商品を購入した際にポイントを付けるなど方法では、消費者と良い関係を構築できません。

企業を応援したくなり、ファンが自分から行動を起こしていくよう関係を育てていく方法をとります。

それは、企業と消費者の関係だけではなく、現在ではファンダムと呼ばれ、熱狂的な方がファン同士で世界観を構築していくまでに発展しています。

このような世界観や関係性を構築するためにはどうしたらいいかの一例を

ノウハウとともに、1枚の企画書にまとめました。

情報の構成は、以下のイメージになります。

企画書の構成は、まずはファンマーケティングのメリット、デメリットを抑えたうえで、現状はどうであるか、他社はどうしているかの例を踏まえ方向性を出し、目標に対してファンマーケティングの成功ポイントを抑えたうえで、ファンとともに歩んでいく共創内容はどういったものになるかという構成になっています。

ファンマーケティングは、新たなものや世界観を消費者とともに築くことが多いです。
事例やポイントを抑えながら内容を固めることで、採用者の説得力が増すとともに、成功できるだろうという安心感が生まれます。

 

ファンマーケティングのメリット・デメリット

ファンマーケティングは、消費者が応援してくれるという企業には大きなメリットがある反面、気をつけなければならないデメリットもあります。

<メリット>

  1. 販売コスト低減(新規顧客を獲得する労力は高コスト)
  2. 顧客単価の向上(リピート率アップ)
  3. 定期的な収益(サブスクの実現)
  4. 口コミ等評価拡散
  5. スペック、価格競争からの脱却

映像配信会社ネットフリックスのように、サブスクリプションで定期的な収益があることで良い作品を積極的につくることができることで、ファンが定着する仕組みを構築しています。

<デメリット>

  1. 短期間では成果が出にくい
  2. 競争が激しくなっている
  3. こまめな対応、体制が必要

広告とは異なるため、短期間では成果は出ません。短期間で出そうとすると注目してもらおうと過激的な発信になってしまい、逆に良い関係のファンを獲得できなくなってしまいます。

また、ファンマーケティングも早い会社は10年以上前から行っており、現在ファンを作るための争奪戦に発展してきているため、本気でやらないと、消費者も本気でファンになってもらえません。

メリットがあるということは、それだけ苦労も多いということを自覚して本気でやる必要があります。

 

ファンマーケティングの5つのポイント

ファンマーケティングには、各会社の特徴を活かした様々な内容のものがあります。

今までに企業や団体、個人が試行錯誤でやってきているなかで、うまくいっている法則がいくつかでてきています。

  1. ファンを魅了するビジョン・姿勢
  2. 共感体験(イベント、SNS)を提供
  3. 一人ひとりに合わせたきめ細かな関係
  4. 所属意識を与える
  5. ファンが自主的に動ける領域形成

ファンマーケティングを考えるにあたって、なんと言ってもその会社の「らしさ」が重要です。

企業であれば、企業を擬人化した際にどのようなキャラクターで、何を目指しているか考えてみてください。

その擬人化されたキャラクターにファンがつきます。

また、ファンにはファンたちが自主的に動けるファンクラブのような場所を作ってあげることで、所属意識が生まれ連帯感が強くなります。

 

本企画書は企画書を作るにあたってのフォーマットとして使うことも、ビジネスモデルとして参考にすることもできます。

本企画書では、上記のポイントのほか『ファンとともに商品開発をする進行事例企画』となっています。

ぜひリピーターや口コミを広げてくれるファンとコミュニケーション構築ができるよう企画を考えるのに、自社で検討するのにご活用ください。