東京都千代田区にある三菱ケミカル株式会社は、Jリーグサッカークラブのガンバ大阪と連携し、生分解性樹脂「BioPBS(TM)(バイオPBS(TM))」を使用した紙コップを起点とする循環型システム実現に向けた実証実験を開始しました。

本実証実験では、ガンバ大阪が実施する2022年のJ1リーグのホームゲームの際に、会場となるパナソニックスタジアム吹田内で販売されるドリンク用として、当社の生分解性樹脂「BioPBS(TM)」を使用した紙コップ約10万個を提供されます。使用された紙コップは、スタジアムに設置された食品残渣発酵分解装置で食品残渣物などと一緒に1次発酵を行われます。1次発酵物は、堆肥場にて2次、3次発酵を行ったのち、農作物の栽培に利用できる堆肥に生まれ変わる仕組みになっています。

BioPBS(TM)は、三菱ケミカル株式会社が開発、基本特許を有し、タイ PTT Global Chemical社と折半出資するPTT MCC Biochem Company Limitedが製造する植物由来の生分解性樹脂で、自然界の微生物によって水と二酸化炭素に分解され、自然環境への負荷が少ない樹脂素材となります。
通常、紙コップの内側には耐水性のためにポリエチレン(非生分解性樹脂)でラミネート加工が施されていますが、そのラミネート材料に BioPBS(TM)を用いることで、紙コップ全体がコンポスト設備や土壌で分解可能になりました。

この実証実験は、大阪府が2019年1月に行った「おおさかプラスチックごみゼロ宣言」および同宣言に基づき2021年8月に設置され、吹田市も参画している「おおさかプラスチック対策推進プラットフォーム」における、プラスチックの資源循環を推進する活動の一環として実施されています。

 

本実証実験に参加する企業・団体(順不同)

大阪府、吹田市、株式会社ガンバ大阪