日本茜は日本中に自生している多年草の植物ですが、「この草が日本茜だよ」と指させる人は残念ながらほとんどいません。しかし、吉野ヶ里遺跡の出土物や魏志倭人伝の記録にもあるように太古より、日本での赤色は日本茜の根である「赤根」によって染められていました。

奈良時代の聖武天皇の御愛用品や国宝に指定されている平安時代の鎧などにも日本茜が使われており、更に、黒船来航時に日本総船印として制定された初めての日の丸も日本茜で染められていました。


日本茜は染色方法が難しいこと、染色には多くの根を必要とすること、根が成長するまでに3年もかかることなどの理由で日本茜による染色はやがて衰退し、日本茜の姿さえも忘れ去られ今では幻の植物となってしまいました。そのため、植物染料としても日本茜だけは市販されていません。

「Japanred project」始動

日本の赤色として、そして、日本の色彩文化として最も大切な日本茜を今の世に広めて「JAPAN RED」のファンや需要を創出するために、また、想いを共有できる方々を募るためにこの度、“日本茜”を中心とした6次産業化に取り組む「Japanred project(ジャパンレッド プロジェクト)」のオフィシャルサイトが開設されました。

本プロジェクトは、単に日本茜の文化を復興させるだけではなく、「日本茜の里(50,000m2)」を創ることを目標に農業・工芸・工業・福祉・教育などと連携しながらみんなが笑顔になる6次産業化を目指しています。
日本茜は染料以外に漢方薬としても使われていたこともあり、新たなニーズを掘り起こせる材料となります。
栽培や育成をする人を募り、染色を追究し、想いを共有できるモノづくりの方々と商品開発を進め、福祉や教育とも協力しながらそれらを世に送り出し、新たな需要を創出して好循環を生み出す。そして、連携するお互いが均等に利益を享受することで2度と衰退することのない“世代を繋げる事業”を展開を掲げています。

プロジェクトの詳細については、下記サイトよりアクセスください。

■Japanred projectサイト
https://japan-red.com