日本の「伝統工芸品」というと、みなさんはどんなイメージでしょうか。

お土産屋や物産展に出展されている?お土産もの?

美術館や博物館に飾られている?特別なもの?

歴史的なもの?民族衣装や道具?

いやいや、いつも食事の際に陶器など使用してます、正月には着物を来ていますよという日常の暮らしで触れられている方もいらっしゃると思います。

日本の「伝統工芸品」は法律でしっかりと定義されています。

これは、「伝統工芸品」を守るためというよりも地域振興の一環としてできたものです。

 

「伝統工芸品」を見分けるにはどうしたら良い?

「伝統工芸品」の指定要件は法律「伝産法」で決まっています

伝統工芸品は、昭和49年5月25日に公布された法律「伝統的工芸品産業の振興に関する法律(伝産法)」により経済産業大臣の指定を受けたものになります。

この法律ができた背景を知っておくことが大事なのですが、

昭和40年代高度成長に伴う公害問題、都市の過密化などひずみが表面化してきたなかで、消費者のなかに大量消費、使い捨ての機械文明に埋没した生活に対する反省の結果として、伝統的なものへの回帰、手仕事への興味、本物指向がみられるようになってきたこと。

そして、伝統工芸の産地では後継者の確保難、原材料の入手難などの問題を抱える伝統的工芸品産業が、産業としての存立基盤を喪失しかねない危機に直面していたことにより法律を作成し、地域を活性化する狙いもあって地場産業の中核を担う伝統的工芸品産業の振興を進められました。

この「伝統的工芸品産業の振興に関する法律」(伝産法)が昭和49年5月に制定され、その際に指定要件を満たすものを経済産業大臣が「伝統的工芸品」として指定され振興計画を策定し、産地全体で振興を図ることになりました。

 

「伝統工芸品」って歴史的なもので古風なイメージだけど…

「伝統工芸品」の指定条件に日常生活に使われるものが入っています

「伝統工芸品」はその地域から産出される素材を元に、伝統的な技法と匠の技をもって作られてきたものであり、「伝産法」により指定条件が5つあります。

  • 主として日常生活の用に供されるもの
  • その製造過程の主要部分が手工業的
  • 伝統的な技術又は技法により製造されるもの
  • 伝統的に使用されてきた原材料が主たる原材料として用いられ、製造されるもの
  • 一定の地域において少なくない数の者がその製造を行い、又はその製造に従事しているもの

この指定条件で「日常生活の用に供される」というものが指定条件に入っているのがポイントかと思います。

歴史的に受け継がれてきたものでも現代で役にたたなくてはいけないということは、伝統工芸品ではない商品と同じように消費者のニーズを汲み取って提供してなくてはならないということです。何を「守り」どこを改良していくか伝統工芸品を作る職人さんも試行錯誤していかないといけないということです。

 

「伝統工芸品」は全国でどのくらいあるの?

「伝統工芸品」と指定されているのは235品目。
(2019年11月時点)

みんさんは指定されている伝統工芸品をいくつ言えるでしょうか。

2019年11月時点で235品目もの工芸品が伝統工芸品と指定されています。

伝統工芸品は、大きく15業種に分かれ、「織物」「染色品」「その他繊維製品」「陶磁器」「漆器」「木工品・竹工品」「金工品」「仏壇・仏具」「和紙」「文具」「石工品」「貴石細工」「人形・こけし」「その他の工芸品」「工芸材料・工芸用具」などがあります。この指定は昨年度だけでも埼玉県の「行田足袋」など8件も新規登録されています。

指定されている伝統工芸品一覧

かなり多くの伝統工芸品がある印象をもったのではないでしょうか。

市場には色々と商品が出回っています。品質を認定するような印で「伝統工芸品」であることを確認できます。

必ず表示しなさいというものですが、多くは証紙が貼られています。

伝統工芸品には、伝産法により商品に『伝統的工芸品として指定されているものであること』を表示することができるようになっています。

また、その証紙は認定を受けた特定製造組合等のみが実施できるようになっていますので、もし購入するにあたって伝統工芸品であるか確かめるときは、その特定製造組合であるかも確認いただくと確実です。

 

この「伝統工芸品」に登録されていなくても、地域で盛り上げている伝統的な工芸品や民芸品など地域から生まれたいいものはたくさんあります。

本物、偽物というよりも、その商品を見た際の感性に響いた点や、日常生活にどう使え自身にどんな影響をあたえるか、その商品がどのようにできてきたかというストーリーを楽しむような見方で触れてみてはいかがでしょうか。