企画術を伝授

企画屋かざあなは、様々なプロジェクトを立ち上げています。
事業や商品開発に参考になるような記事を投稿しています。
少しでも皆様の気づきにつながれば幸いです。


【パリレポート】パリでの和紙ノートUKIE販売状況

伝統工芸の魅力創生オンラインサロンメンバーでフランス在住の黒田さんによる、フランスにおける日本文化に対する関心や状況などの取材記事になります。 今回は和紙ノートUKIEを販売していただいてますパリに店舗を構えるCOOL JAPANさんに和紙ノートUKIEの商品及び販売状況について取材した内容になります。   和紙ノートや大島紬のカバー付きのノートを販売するにあたってCOOL JAPANさんに現在どんな事を思っているか、率直なご意見を伺いました。 「私は和紙ノートの販売を提案された時に直ぐに興味を持ちました。 和紙はとても大切な日本伝統工芸品の一つだからです。お店では創業した最初の頃から金沢の美しい二俣和紙を販売しています。しかし、この店は文具関係の専門店ではないので、お店の常連のお客様が必ずしも文具関係の品を探しているとは限らないようです。そういった理由から販売チャンスは時折といった傾向にあるのかもしれません。 しかしながら、スタイルプラス(企画屋かざあな)さんから提案されている商品は非常に質が良く、見た目が美しく、肌触りも良く、上質のノートの上で何か物を書きたい人には、創造性を掻き立てられると商品だと思います。 伝統的な柄をモチーフにしたノートカバーは多くの人たち興味を持ってもらえ、販売機会を増やすことができると思います。 また、カバーのカラーが豊富なので商品棚を彩ってくれます。私たちのお店で一番重要なことは、商品バラエティーが豊富なことだと考えています。」

大島紬のカバー付きの和紙ノート

「和紙ノートに使われている大島紬のカバーは最高級の質です。 この商品の優雅さ、精巧さは目を見張るものがあります。

【パリレポート】パリ2区の和物ブティック『Cool Japan』

伝統工芸の魅力創生オンラインサロンメンバーでフランス在住の黒田さんによる、フランスにおける日本文化に対する関心や状況などの取材記事になります。
今回は和紙ノートUKIEを販売していただいてますパリに店舗を構えるCOOL JAPANさんを取材した内容になります。

今回はパリ2区のオペラ座とルーブル美術館を結ぶ、オペラ大通りにやってきました。

この大通の南北の真ん中にある、地下鉄のピラミッド駅があります。
この駅を中心にレストランやパン屋さん、食品スーパー、理髪店や書籍店、雑貨屋さんや小物屋さんなど 、日本のサービスや商品を提供する店舗がならんでいます。
日本人や日本語が通じる店員さんも多く、日本人にとっては便利でありがたい場所です。

この界隈はヴァカンスシーズンを問わずに世界各国からの観光客でたえず賑わっておりますが、今年はパンデミックの影響で観光者が少ないです。
普段は通りを歩いていると、英語やスペイン語、イタリア語やドイツ語、アジア系の言葉など、さまざまな言葉を耳にしますが、今年は通りすがる人からまったくそのような声が聞こえません。
地下鉄のピラミッド駅から西に歩いていくと、特に日本関連のお店が多いサンタンヌ通があります。

 

この通りには昨年から、和紙ノートや大島紬のカバー付きの和紙ノートの販売を協力していて頂いているお店、Cool Japanがあります。今回は、このお店のオーナーであるクリスティーヌ 山本さんにお話を伺いました。以下はお話の内容です。


お店の歴史

「私は夫とCool Japan 2009年の秋に創業しました。その前は日本アートのギャラリーに20年間勤めていた経験があります。
私達はその当時、日本の様々な伝統工芸品をパリで紹介できるようにしたいという思いがありました。

【パリレポート】『Vanves 蚤の市』から見える日本文化への関心点

伝統工芸の魅力創生オンラインサロンメンバーでフランス在住の黒田さんによる、フランスにおける日本文化に対する関心や状況などの取材記事を今後アップいただけることになりました。
今回はフランスのマルシェや骨董市で日本の伝統工芸品を広めている方がいるとお聞きし、日本文化をどのような視点でフランスの方が見ているかも含めて取材した内容になります。

パリ14区のヴァンブ蚤の市に来ました。ここはパリ3大蚤の市(クリニャンクール、モントイユ、ヴァンヴ)の一つとして知られています。

地下鉄13番線の駅から数分歩くと骨董品商のスタンドが所せましと並んでいます。 通り沿いに 約300店以上のプロの商店が並び、18世紀の家具や置物、金物、宝石、絵画やポスター、オリエンタルやアフリカのオブジェなど、古今東西のいろいろなものが売られているようです。

無数の骨董品屋さんの中を歩き続けると、和物の品を売っているスタンドに出会いました。お店の方に少しお話を伺いました。このお店は日本の古物、骨董品を売っていて、店主のミコさんは20年ほど前からVanves蚤の市にいるそうです。扱っている商品は近年、欧米で人気が高まっている襤褸「ぼろ」を売っているとのこと。おおよそ200年前、明治時代頃の生地が折り重なって、現在の柄を形成している布だそうです。その中でも藍染の襤褸が多く、青色の濃淡が広がったスタンドは綺麗です。

襤褸の事をいろいろ調べてみると、近年は欧米でそのアートとしての価値が高まっており「BORO」という日本語がそのまま世界に広がっているようです。世界的に有名なファッションデザイナーがBOROを使ったコレクションを発表し、世界各国の美術館でBOROの展示会が開催されており、パリのギャラリーで展示された事もあるそうです。また英語圏の書物でBOROを自分で作るパッチワークの本が存在し、多くの人に既に知られているようです。どのような経緯でBOROが作られたのか、私なりに調べてみました。

Withコロナ時代の企画 伝統工芸のこれから

過去の記事でとりあげたように、

これからの時代、地球環境に優しくまた無駄を徹底的に排除した、多くのモノをもち、身につけるという時代は終わります。

自分自身の生活をシンプル化するとともに自身を表現する、こだわったものを身近に置く身につける時代になります。

今までは会社に縛られていた方がテレワークにより、時間や場所、社内人間関係などの制限から解き放たれ自分時間を充実させるとともに、仕事がちゃんと来るように自身の発信力やアピール力が求められる時代になります。

これからの商品やサービスは本質が問われ、無駄と思われてしまうものは淘汰されていくでしょう。

現在の伝統工芸の問題は、新型コロナウイルスが影響する前から

  • 後継者不足
  • 原材料不足
  • 既存流通の弱体化
  • 市場の縮小
  • ブランド細分化

とありました。

とくに観光業に大きな影響を与えているインバウンドがほぼゼロの状態でどう生き残っていくか本気で検討しなくてはならない状況です。

この新型コロナウイルスの影響により、リユース着物の「たんす屋」が民事再生法の適用を申請したことに大きな衝撃が走りました。産地では今までお付き合いのある問屋をはじめとする既存流通が弱体化、営業力や集客力がなくなってきているという声が聞こえていましたが、産地とは直接関係ないリユース着物とはいえ、伝統工芸の販売手法の一つである催事販売の低迷や同業との競争激化から減収に転じていたようです。

また、良いことでもあり、悪いことでもある競争激化により様々なブランドや商品が出てきたことにより、昔ながらの伝統工芸品名とそのイメージが薄れたこともあります。海外の方や若い方には伝わりづらく、その細部の話をすると難しい話になってしまい、関心や興味よりも自分たちの暮らしから距離のあるものになってしまうこともあるようです。

この新型コロナウイルスにより、このような以前から抱えてきた問題がより濃く露呈したカタチになりました。

これからは、世の中にごまんとある商品やサービスは篩いにかけられ、持続的に必要とされるものが残ります。

その残されるものは何なのか、そのポイントは伝統工芸品にも言えるポイントになってきます。

 

1.そのモノは本質であるか

「用の美」「感の美」をもつ伝統工芸の7つの要素

新型コロナウイルスによる緊急事態宣言が解除されたとは言うものの、まだまだ油断はできない状況です。また、今後第二波の到来、他国のように再度外出自粛要請がかかる可能性も多くあります。
外出自粛により国内での人の行き来も少なくなり、また海外からの訪日制限もかけられ観光業は苦しい状況にあります。また、アパレルに関しても春物は一切店頭で売ることができなかったため、在庫を多くかかえてしまっています。これから2008年に起きたリーマン・ショック以上の不況が来るのではないかとまで言われています。
今まで伝統工芸品は、さまざまな環境の変化によりその文化を残してきています。近年では、嗜好品として売買されていたり、インバウンドのお土産やレンタルで来てみたり使ってみたりして楽しむなど親しまれてきていました。
しかし、この新型コロナ・ウィルスの影響により伝統文化が残る観光地へのインバウンド客はいなくなり、どのようにして生き残るか考えなくてはならない状況です。
この外出自粛期間に、反物や和紙を使ってマスクを制作して販売するところも多く見受けられました。
今後どのようにして文化を残していくか、この時代の変化にあった伝統工芸はできないかを模索するためにも一度立ち止まって、伝統工芸のポイントをおさらいしていきます。

工芸品と民芸品のちがい

観光地に行くと、地域の博物館や歴史館などがあり、民芸品や伝統工芸品といった言葉が使われているのを見かけます。あまり一緒に掲げられていることが少ないことから、みなさん意識をしてまで考えたことがないと思います。いずれもその地域の歴史的風土から生まれたものになります。

民芸品とは造語のようで元は「民衆的工芸品」と呼ばれ、民衆のなかで生まれ日常的に使われている手工芸品のことをいいます。

工芸品は、特殊な技術が使われ造形美術品のことをいいます。

 

伝統工芸品とは、「用の美」「感の美」をもったもの

伝統工芸品は、伝統的に技術を継承してきている造形美術品をいいますが、伝統的工芸品という言葉もあり、こちらは伝産法という法律で決められた呼び名で指定を受けたものを伝統的工芸品と呼ばれています。

→過去の記事「伝統工芸品って現在何品目あるか知ってますか

この「的(てき)」と入っているのは、その持ち味を維持しながらも、産業環境に適するように改良を加えたり、時代の需要に即した製品作りがされているため、本来の伝統工芸品から改良されたものになります。

工芸品の造形美術という要素は陶磁器、漆器、織物・染物、木工品など観賞用のイメージが強いですが、なかには、着物や和傘、足袋など日常の暮らしでも使用できる品も多くあり、造形美術をまとったり使用する用途にも使われています。伝統工芸品には「用の美」と「感の美」を持ち合わせています。

 

伝統工芸品の7つの要素


企画屋かざあなでは、企画を1枚にまとめるアイキャッチプラン作成術を伝授しております。